介護職が副業をする理由には、どのようなものがあるのでしょうか。人によって理由はさまざまですが、最も多いのが「収入を増やすため」です。政府が2022年に実施した副業に関する調査によると、介護サービスなどで働く人が、副業を行う理由として最も多かったのは、「収入を増やすため」(60.5%)でした。介護職の給与は改善されつつあるものの、ほかの職種に比べて給与額や昇給率が低めの傾向にあるといわれています。政府の調査でも、6割超の人が、収入を増やすために働いていることが明らかになりました。
しかし、収入以外の理由で副業を行っているケースも少なくありません。2位は「活躍できる場を広げるため」(20.9%)、3位は「時間的な余裕があるから」(17.9%)、4位が「ローン・借金返済のため」(12.9%)、5位が「今の仕事に必要なスキルの活用・向上のため」(13.0%)となっています。ローンや借金返済という金銭的な理由以外では、活躍の場を広げたり、他分野の人との交流をもったりといった、人生の幅を広げることを目的に働いている人も目立ちます。
また、介護職は専門技術や知識が必要ですから、仕事に必要なスキルを活用・向上させるために他の職場でも実績を積むという人もいるようです。一つの職場だけしか知らないと、どうしても視野が狭くなりがちで、悩みなどの解決方法がみつかりにくいなどのデメリットがあります。ほかの職場を経験することで視野が広くなり、本業での仕事や課題解決に生かせるのも、副業の大きなメリットといえそうです。